ポケモンにおける牟田口ドクトリンについての考察

日本の名将といえば長篠の戦いにて鉄砲隊を用いた織田信長、釣り野伏で有名な島津義弘、太平洋戦争時で言えば連合艦隊を率いた山本五十六や映画『硫黄島からの手紙』で知られる栗林忠道など様々な人が思い浮かぶだろう。

ここでタイトルにある『牟田口ドクトリン』とは何か、それは太平洋戦争時の陸軍軍人の牟田口廉也の補給をガン無視してインド方面へ進行したインパール作戦に起因する。(補給が滞ると戦闘が維持できないため負ける可能性が高くなる。実際大敗した。)
この時、牟田口は「イギリス軍は弱いから退却していく、補給無視して電撃的に攻めよう。」と言った。しかしイギリス軍は撤退せず戦闘が長期化、補給切れを待たれイギリス軍に反撃され負けた。

ここでポケモンにおける『補給』にあたるものを考えた時にピンと来たのが『連携』である。隣のポケモン、天気、その他の要因で火力を上げる連携である。
補給はこれがないと戦闘の継続が出来ない。また、補給の無視とは後続との距離が必然的に開くことになるため後続の師団の支援を受けられない。
連携の場合、これがないと戦闘の優位性を保つことが出来ずこれに依存する場合、これがないと戦闘の継続がふかのうであり、この支援が必須である。
この共通性から戦争における『補給』はポケモンにおける『連携』と見ることが出来る。

要するに牟田口の「補給を無視する。」とは連携を無視すれば電撃的に相手に負担をかけることが出来ると読むことが出来るのだ。

結局『補給』にあたる『連携』を捨てたら勝てないと思われるかもしれない。しかしポケモンと戦争に決定的な違いがある。
それはポケモンは短期決戦が可能であるということです。短期決戦としてよく知られるドイツの電撃戦ポーランド侵攻、フランス侵攻をそれぞれ1ヶ月近くの時間で終わり成功を収めている。しかしドイツのソ連侵攻はかなりの時間を要し、攻略できず結果負けた。
すなわち補給を無視した電撃戦は短期決戦に持ち込めば勝てるということと読むことが出来る。

従ってポケモンダブルバトルであれば最速2ターンで勝負が決まり、短期決戦が理論上可能である。そのため、インド侵攻における敗因、長期化を避けることが出来れば牟田口ドクトリンは有効であると考えられる。


連携を無視した戦いとなるとポケモン個々の能力が重要視される。ウオノラゴンのエラがみ、ウォーグルのなどは自身の特性のみで火力を補うことが出来るためこのようなポケモンを6匹揃えて相手に高火力をぶつければいい。
なお、雨や晴れ、追い風サポートはそれ自体に火力が無いため必要は無いでしょう。相手が展開してる間に倒せばいいのだから。

ここからは戦術ではなく火力指数からポケモンを見て、誰がこの牟田口ドクトリンに相応しいかを見ていく。

高火力として挙げられるシャンデラのもらいびは炎技を受ける前提のため不採用、ローブシンの根性きあいパンチも根性発動までの時間が無駄なので不採用となる。激流、猛火などはHP満タンの状態では発動しないため、除外とする。
あくまでも素の状態(モンスターボールから出てきた状態)での高火力を見ていく。
特に指定がない限り持ち物は無視しているため、火力アイテムを持たせれば更に火力は上がる。

先に例を挙げた
・ウオノラゴンのエラがみ(59670)
ウォーグルの珠ギガインパクト(56160)
の他には

シルヴァディの大爆発(60375)
カビゴンの自爆(53400)
ホルードギガインパクト(53100)
・原種ヒヒダルマフレアドライブ(49374)
ニンフィアはかいこうせん(48060)
・ガラルヒヒダルマのつらら落とし(40353)
ネギガナイトのスターアサルト(46125)
ギルガルドのてっていこうせん(44310)
サワムラーとびひざげり(44189)

などが挙げられる。
この中から(もしくは他に使いたい単体性能が高いポケモンが居ればそれから)6匹選び、対戦相手に刺さる技を脳死で相手が展開してる間に撃ち続ければ勝てるはずだ。
もしも相手に展開されきった場合、インパール作戦における補給切れの状態に陥るため勝つことは難しいだろう。